当センターが企画、運営を行っているJICA集団研修「下水道維持管理・都市排水」コース(平成23年度)が、9月5日から11月4日にわたり開催され、無事終了しました。
6カ国11名の研修生が、約2ヵ月間にわたり、下水処理、汚泥処理、浸水対策等に関する計画、設計、施工、維持管理等に関する講義、実習、現場視察などの豊富な研修メニューに取り組みました。
閉講式 (於JICA大阪) |
○研修生の出身国と人数 (合計11名)
・モルディブ共和国 2名
・イラク共和国 2名
・ジンバブエ共和国 2名
・パプアニューギニア独立国 2名
・マレーシア 2名
・モーリシャス共和国 1名
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大阪市で下水道の建設や維持管理を担当する技術職員が中心となり下水道関連の講義や実習を行うとともに、河川や防災の担当部局による講義、下水道・環境工学専攻の大学教授などの外部講師による専門的なものまで、多様な講義を実施しました。さらに、大阪市内だけでなく、近隣府県や四国地方の下水処理施設等の視察も行いました。
最近では途上国においてもインターネット環境が整い、研修生の持つ基礎的な知識が増えているように感じられました。ハイテク機器を所有する研修生も増え、タブレット型コンピューターを持参し講義を受ける研修生も見られました。下水道技術以外についても、日本の最新技術には非常に関心が高く、講義や視察中に熱心に質問する姿が見られました。
講義の様子 |
水質試験所での実習 |
下水処理場見学1 |
下水処理場見学2 |
研修生にとって長期にわたる日本での暮らしは初めての経験で、食事や習慣の違いに戸惑う事も多かったようですが、積極的に日本語で挨拶をしたり、お箸を使用したりして、日本の生活に溶け込もうとする様子がうかがえました。懇親会では、旬のさんまの塩焼きに舌鼓を打ち、えだまめ、ゴボウの天ぷらなどの初めての食べ物も積極的に楽しんでいました。
2か月の研修を通じて日本の技術や文化を学び、研修生は自らの成長や変化を実感したようです。帰国後、家族からも変化を指摘され、それを嬉しく誇りに思う、との声もいただきました。担当者一同大きな喜びを感じるとともに、来年度に向けて、より充実した内容に改善していこうという気持ちを新たにしております。
JICA国別研修「ベトナム下水道経営」コース(平成23年度)を、10月17日〜28日に、当センターが実施機関として開催しました。
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